「なぜ?」「どうして?」をやめて「今ホントに大変なのか?」と問う
人間が悩んだり困ったりしたとき、「なぜ?」「どうして?」と考え出すと、答えは出てこない。
というのも「なぜ?」「どうして?」という問いは、形こそ疑問詞の形をしているのだが、実は怒りや不満が込められた言葉である。
だからこの問いを発したときに頭に浮かぶのは、その怒りや不満の原因の事件や元凶の人物であって、腹立たしい記憶を思い出すだけだからだ。
となると、別の質問で解決策を見つけないといけないが、その前にまず、感情を落ち着かせて、ニュートラル(中立)の状態まで戻す必要がある。
つまり「なぜ?」「どうして?」という止まらない問いを止めて、「今どうなってる?」「今はホントに大変か?」と言う風に今現在の状況を確認して、現状を評価する、つまり点数を付けることだ。
今、自分の身に降りかかっていることが、どれくらい重大なことなのか、それとも全然大したことでもないのか、分からないで盲目的に動くと自滅してしまう。
だからとにかくまず落ち着かないといけないが、まず現状認識のために自分中継をする。
- 「あ、頭がかゆいな」
- 「あ、肩が凝っている」
- 「目もなんだかダルいな」
- 「自分で思っていた以上に疲れている」
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自分中継で、自分の心を助け出す
身体や心を病んでいるときというのは、身体の感覚がおかしくなっていることが多い。
脳が病気や痛みに対応することや考え事で埋まってしまい、周囲のことに気が回らなくなって、感覚が鈍くなっているのだ。
だから元気になったら急に、部屋やトイレや風呂の汚れが突然気になって、掃除せずにはおれなくなったりする。
頭や身体がかゆいのに気づき、急に頭や身体を洗わずにはおれなくなったりする。
五官の感覚が正常に戻ったら、周囲の環境が急に居心地が悪くなり身体も気持ち悪くなって行動を起こすわけだ。
だから頭がいっぱいになったときには、まず自分を実況中継して、それに対応する行動を引き出すと多少マシになる。
たとえば
- 「あ、頭がかゆいな」→「頭を洗おう」
- 「あ、肩が凝っている」→「身体を動かしてみよう」
- 「目もなんだかダルいな」→「目を休めよう」
- 「自分で思っていた以上に疲れている」→「今日はもう寝よう」
そうやって「なぜ?」「どうして?」という悪循環から、自分や彼女を助け出すわけだ。
そしてそういう悪循環から心を助け出したあとに唱えるとよいというセリフが、「大丈夫、うまくいく」というセリフだ。